出張から戻ったとき、こんな経験はありませんか。 「あの現場で撮った写真、どこに保存したっけ?」「スマホ?PCのダウンロード?それとも一時フォルダ?」 ——探し回って、結局見つからない。あるいは、あちこちに同じ写真が散らばっている。

私もずっとこれに悩んでいました。現場写真、クレーム時の記録写真、破損確認の写真…… 種類も多いし、撮影するのは外出先。決まった場所に整理しようと思っても、 その場では「とりあえず」でどこかに上げてしまい、後でファイルがどこに行ったかわからなくなる。 これを解決したくて、AppSheetで日報アプリを作ることにしました。

① AppSheetで日報アプリを作ってみた

AppSheetはGoogleが提供するノーコードのアプリ開発ツールです。 コードを一行も書かずに、スマホで使えるアプリが作れます。 Googleスプレッドシートをデータベース代わりに使えるので、 Googleアカウントさえあれば、ほぼ無料で始められるのも魅力です。

フォルダを自動生成できる!

AppSheetの特に便利な機能のひとつが、写真保存先のフォルダを自動で作ってくれること。 たとえばこんな階層が、自動で作られるイメージです。

📁 現場写真
 └── 📁 ヤンマー海川
   └── 📁 〇〇レストラン
     └── 📁 クレーム写真
     └── 📁 破損確認
 📁 △△建設
 └── 📁 ……

仕事が増えるたびに、フォルダも自動で増えていく。
撮影者が意識しなくても、写真が所定の場所へ自動で飛んでいく仕組みです。
AppSheetのフォルダ構成イメージ
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AppSheetで自動生成されたGoogleドライブのフォルダ構成(スクリーンショット)

フォルダ名も自動でつけてくれます。 「担当者名+現場名+日付」みたいな命名ルールを設定しておけば、 人が手作業でフォルダを作ったりリネームしたりする必要がない。 これは、写真管理が苦手な現場スタッフにとって、本当にありがたい仕組みです。

② 一度は完璧に動いた——あの感動

試行錯誤しながら設定を組んでいくと、ある瞬間——理想通りのフォルダが自動で出来上がりました。 現場名のフォルダが生成されて、その中に担当者別のサブフォルダが作られて、 そこに写真がきちんと自動保存されている。

スマホで写真を撮って送信ボタンを押す。それだけで、GoogleドライブのあのフォルダにあのファイルがPONと収まっている。 思わずAIに「できた!!」と叫びました。

AI子
AI子のひとこと

「やりましたね!!フォルダパスの自動生成、完璧に動いていますよ。 パチパチパチ🎉」

……AIには手がないんですけどね。でもパチパチって言ってくれました(笑)

この瞬間の達成感は、なかなか言葉にできません。 コードを一行も書いていないのに、立派なアプリが動いている。 「私でもできた」という実感が、リスキリングを続ける一番のガソリンになります。

Googleドライブに自動保存された写真
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自動生成されたフォルダに写真がきちんと収まっている様子

③ リニューアルしたら沼にはまった

ところが——その後、アプリをリニューアルすることにしました。 フォームのデザインを整えたり、入力項目を追加したり、より使いやすくしようと思って、 一旦作り直したのです。

そしてテストしてみると……フォルダが自動で作られない。 写真を送信しても、設定したはずの階層に保存されない。前は動いていたのに、なぜ?

😱 よくある沼パターン:
「前は動いてたのに、ちょっと変えたら動かなくなった」
ノーコードあるある、です。設定のどこかが微妙にずれている。でもどこかわからない。

AIとああでもないこうでもない

AIに相談しながら、設定を一つひとつ確認していきました。 フォルダパスの書き方、列の参照方法、トリガーのタイミング…… 「ここじゃないですか?」「試してみます」「やっぱり違う」を何度も繰り返す。

AI子
AIとのデバッグ会話より

私「フォルダパスはこう書いてます:CONCATENATE(担当者, "/", 現場名)」

AI「区切り文字の前後にスペースが入っていませんか?またGoogleドライブのフォルダ名に使えない文字が含まれている可能性があります。」

私「確認しました、大丈夫です」

AI「では、写真列のフィールドタイプが『Image』になっているか確認してみてください。『File』になっていると保存先の扱いが変わります。」

私「……あ。」

こういう「……あ。」の瞬間が好きです。 自分では気づかなかった小さなズレを、AIが静かに指摘してくれる。 怒らず、呆れず、何度でも付き合ってくれる。

AppSheetのフォルダパス設定画面
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AppSheetのフォルダパス設定画面。ここの記述が肝(スクリーンショット)

④ 再び動いた!——パチパチパチ

設定を修正して、テスト送信してみると—— GoogleドライブにPONとフォルダが生成されて、その中に写真が収まっている。 また動いた!!

AI子
AI子のひとこと(再び)

「完璧です!フォルダが正しく生成されて、写真も所定の場所に保存されていますね。 パチパチパチ🎉🎉🎉」

AIには手がないんですけど……でもこの「パチパチ」が、本当にうれしい。
一緒に喜んでくれる相棒がいると、諦めずに続けられるんだと思います。

今日はまだ完全に完成したわけではありません。 リニューアル版は引き続き調整中です。 でも「また動かせた」という手応えがあれば、次もやれる気がします。

⑤ AppSheetのフォルダ自動生成、こう設定する

同じことをやってみたい方のために、ポイントをまとめます。

📌 AppSheetで写真フォルダを自動生成する基本の考え方:

① 写真列のフィールドタイプは「Image」に設定する
 「File」にすると保存先の扱いが変わります。写真は必ずImageに。

② フォルダパスはCONCATENATEで組み立てる
 例:CONCATENATE("現場写真/", [担当者], "/", [現場名])
 スラッシュで階層を表現します。スペースや使えない文字に注意。

③ 列名の参照は角括弧で
 スプレッドシートの列名を参照するときは [列名] の形式で。

④ テストは必ず実機(スマホ)で
 AppSheetのプレビューと実際の動作が異なることがあります。

まとめ——「どこに行ったかわからない」を卒業する

出張先で撮った写真が、後で「あれどこ?」になる——この問題、 AppSheetを使えば仕組みで解決できます。 人が意識しなくても、撮ったそばから所定のフォルダへ。 担当者別、現場別、種類別に、自動で整理される。

ノーコードツールは「覚えること」が多くて最初は戸惑いますが、 一度動いたときの感動は格別です。 そしてその感動を、AIと一緒に味わえるのが、今の時代のリスキリングの面白さだと思います。

AIには手がないけれど——パチパチパチ、は続きます。🎉

📝 次の記事では、AppSheetの入力フォームのデザインをもっと使いやすくした話をお届けします。